以前から、ブロンプトン P LINEの外装4速仕様にはひとつ大きな不満があった。
それは、登りに弱いことだ。
純正の構成はフロント54T、リア11-13-15-18T。
ギア比にするとこうなる。
| リア | ギア比 |
|---|---|
| 11T | 4.909 |
| 13T | 4.154 |
| 15T | 3.600 |
| 18T | 3.000 |
数字だけ見れば極端に悪いわけではない。
ただ、実際に坂に入ると、ロードバイクでは感じたことのない
「あれっ、これ登れない……?」
という感覚に陥る。
もちろん、無理せず降りて押し歩きすればいい。
でも、せっかく自転車旅をしているのに、坂のたびに降りるのはなんだか悔しい。
このままだと、行ってみたい場所が“登りがきつい”というだけで候補から外れてしまう。
それは、やっぱりもったいない。
本当は7速化したい。でも簡単ではない
ずっと理想としていたのは、P LINEの7速化だ。
たとえば11-13-15-18-21-24-28Tの構成にできれば、ギア比はこうなる。
| リア | ギア比 |
|---|---|
| 11T | 4.909 |
| 13T | 4.154 |
| 15T | 3.600 |
| 18T | 3.000 |
| 21T | 2.571 |
| 24T | 2.250 |
| 28T | 1.929 |
これなら平地から登りまでかなり守備範囲が広がる。
まさに理想的なワイドレシオだ。
では、なぜ最初から12速モデルを選ばなかったのか。理由はシンプルで、
・重量が増える
・内装3段に慣れていない
・パンク修理が面倒そう
この3点が気になったからだ。
とは言え、7速化をショップに依頼すると、調べた限りではおおよそ12万〜15万円。
さすがに気軽に手を出せる金額ではない。
まず考えたのは、フロントリングの小径化
いちばん簡単で安価なのは、フロントリングを小さくすることだ。
Amazonや楽天を見れば、2,000〜3,000円台でいろいろ見つかる。
自分の感覚としては、ロー側でギア比2.000前後まで下げられれば、ある程度は登れるようになるはず。
そこで、フロントリングを40T・42T・44Tに変えた場合を計算してみた。
| リア | 40T | 42T | 44T |
|---|---|---|---|
| 11T | 3.636 | 3.818 | 4.000 |
| 13T | 3.077 | 3.231 | 3.385 |
| 15T | 2.667 | 2.800 | 2.933 |
| 18T | 2.222 | 2.333 | 2.444 |
理想に最も近いのは40T。
ただし、これだとトップ側がかなり厳しい。
たとえばケイデンス80で巡航した場合、11Tでも最高速度は約23km/h。
ケイデンス100まで回しても約28km/h程度だ。
しかも、ミニベロでそれを維持するのはロードバイク以上にしんどい。
自分はゆるポタ派なので最高速至上主義ではない。
それでも、40Tは少し割り切りが強すぎる気がした。
5速化という選択肢もあるが、費用は約3万円
いろいろ調べるうちに、5速化という方法も見えてきた。
ただし、5速化をするなら11速用のリアカセットを使うことになり、チェーンも11速用が必要。
さらにシフター交換も前提になる。
ざっくり試算すると、必要なものはこんな感じだ。
※掲載価格は2025年3月時点の参考価格です。実際の販売価格は時期・販売店によって異なります。
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合計で約20,000円。
また、Xのフォロワーさんに教えてもらったのだが、BROMMIE+というサイトでは、P/T LINEの4速を5速化するキットも販売されている。
価格は185ドルで、158円換算だと約29,230円。送料は不明。支払いはPayPalのみ。
純正シフターの中身を5速用に改造する方式なので、少し作業難易度は高そうだ。
ただ、このキットにはディレイラーブラケットの延長アダプターが付属していて、25Tまで装着可能になるらしい。
これはかなり魅力的だ。後述するが、P LINEの4速を広げるうえで、このアダプターの存在は大きい。
とはいえ、今の自分の気持ちは「2~3万円使うなら、7速化資金として取っておきたい」。
そこで今回は、もっと現実的な方法を考えることにした。
今回のゴールは「約1万円未満で、登れて、平地も捨てない」こと
今回の目標は明確だ。
・トップギア比は4.000前後
・ローギア比は2.000前後
この条件を満たすには、リアカセットを
11-13-17-21T
に変更するのがよさそうだった。
この構成で、フロント40T・42T・44Tを当てはめるとこうなる。
| リア | 40T | 42T | 44T |
|---|---|---|---|
| 11T | 3.636 | 3.818 | 4.000 |
| 13T | 3.077 | 3.231 | 3.385 |
| 17T | 2.353 | 2.471 | 2.588 |
| 21T | 1.905 | 2.000 | 2.095 |
かなり理想に近い。
40Tなら登りはさらに安心だが、トップがやや物足りない。
44Tならトップはちょうどいいが、ローがもう少し欲しい。
そこで今回は、その中間を取って42Tにすることにした。
つまり今回の改造内容は、
・フロントリングを42Tに交換
・リアを11-13-17-21T化
この2点だけだ。
パーツ探しで少しつまずく
当初は、17Tと21Tのスプロケットだけをシマノのスモールパーツで揃えられないか調べた。
CS-5700やCS-6700の補修部品を探したのだが、見つかったのは17Tのみ。
21Tがなかなか出てこない。
ではASSYで……と思って探すと、105グレードは中古ばかり。
新品だとAmazonで18,000円もしていて、さすがに割高すぎた。
そこでアルテグラのCS-6700を探したところ、7,816円で発見。
フロントリングは2,999円。
合計は10,815円となった。
本音を言えば1万円を切りたかった。
でも、ギリギリ許容範囲ということで今回はこれでいくことにした。
実際の作業内容
翌日にはパーツが届いたので、さっそく作業開始。
まずはチェーンを外し、リアタイヤを取り外す。
続いて、リアホイールからスプロケットを分解。
ブロンプトンのカセットスプロケットは、各スプロケットがバラで外れる構造になっている。

純正の15Tと18Tを抜き、CS-6700から取り出した17Tと21Tに入れ替える。

このとき、せっかくだからとシマノの新しいスペーサーも使ってみたのだが、ロックリングを締めてもスプロケットに遊びが出てしまった。
目視では厚みの違いは分からなかったが、やはり微妙に異なるようだ。
最終的にブロンプトン純正スペーサーへ戻したところ、しっかり固定された。
ここは正直、少し焦ったポイントだった。

その後、フロントリングを42Tに交換し、リアホイールを再装着。
21Tとリアディレイラーの位置関係を見ると、かなりギリギリで、
「これ、本当にチェーン入るのか……?」
と少し不安になる。


実際、これ以上大きいスプロケットを使うなら、ディレイラーブラケットの延長アダプターはほぼ必須だと思う。
最後にチェーンをつないでみると、やや長かったので2コマ短縮。
心配していたロー側での噛み込みや変速不良は起きず、変速フィーリングも問題なくスムーズだった。
約1万円のカスタムとしては、かなり満足度が高い
今回のカスタムで、P LINE 4速はかなり“登れる仕様”に近づいたと思う。
7速化や5速化のような大がかりな改造ではないけれど、限られた予算の中で、平地性能と登坂性能のバランスをかなりうまく取れたのではないだろうか。

次の目的地として考えているのは、岐阜県中津川市の馬籠宿。
中津川駅から片道10kmほどだが、ほとんどが登りになる。
これまでの仕様では少し尻込みしていたルートだが、今回の変更でどこまで走りやすくなったのか、今から楽しみで仕方ない。
実走でどんな変化が出るのか。
また乗って確かめたら、追って書いてみたいと思う。
今回使用した部品は下記から購入可能です。
※カスタムはあくまで自己責任のもと行ってください。
※自信のない方は迷わずショップにお願いしましょう。
42T フロントリング
DJC バイクチェーンリング 130BCD
※価格・在庫は時期や店舗により変動します
👤トップ側を大きく犠牲にせず、ロー側も現実的に下げたい人向け。今回の「登れる仕様」の要になるパーツ。
🛒 Amazonで見る 🛒 楽天市場で見る今回の構成では、42Tを選ぶことでトップ側と登坂側のバランスが取りやすい。
CS-6700
SHIMANO ULTEGRA カセットスプロケット
※価格・在庫は時期や店舗により変動します
👤11-13-17-21T化を目指す人向け。今回の改造では、17Tと21Tを確保するためのベースとして使用。
🛒 Amazonで見る 🛒 楽天市場で見る単なる交換用ではなく、必要な歯数を揃えるための素材として使う前提の人に向いた選択。
※掲載価格は2025年3月時点の参考価格です。実際の販売価格は時期・販売店によって異なります。
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